本日から狩猟解禁!

全国の猟師は前日からワクワク・ソワソワしていることと思います

実は最近思うことがあって、いろいろ考えていました

ブログに書くか迷ったんですが、自分に言い聞かせる意味も込めて

上から目線の辛口かもですが(笑)、思っていることを書きたいと思います。

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単独猟について!

最近は女性の猟師や若者の猟師も増えてきたみたいです。 

猟師が高齢化していく中、若手が増えるのはとてもうれしいことなんですが 

若手がベテラン猟師にジェネレーションギャップを感じてしまい、うまくいかなかった。という話をよく聞くようになりました

グループ猟の難しいところです

何世代も年齢が離れると一緒に猟するのは難しいのかもしれない。。

若手(新人)の猟師には猟場の猟師と繋がりを持たない、単独猟師が多いみたいなんです。

でもこれから猟師になる方には是非、信頼できるベテラン猟師を見つけてグループ猟をする事をおすすめしたいです。

なぜか?

狩猟読本には載っていない様々な地元ルールが沢山あるからです。 

地域によっては、山ごとに縄張りがあったり、くくりわなを禁止していたり、スラッグのみ使うように言われたり、本当に様々です。

また、山開きで顔見せをしたり

昔ながらのしきたりも沢山あります。

面倒くさいと思うかもしれません。

ただ、私は人と人の繋がりを大切にしておく事が、山での安全な狩猟に繋がっていると思っています。

それらの繋がりなく、単独で猟をすると、

山でグループと鉢合わせる可能性があったりと、大変危険です。

山では何があるかわからないから。

その時は仲間の存在がとても大事になってきます。

猟師は、ただ獣を狩ればいいだけではなく

安全に、怪我をせずに、地域住民から苦情が出ないように、狩猟をするのが大切ですよね?

面倒くさいと思われるルールやしきたりも、地域の猟師が安全狩猟のために決めたルールだったりするんです。

そこに知らずにルールを破ってしまう単独猟師がいると、山を荒らされているような気持ちになります。

山の縄張りなんて勝手に言っているだけだけれど、猟場を大切にしている猟師は実際多いです。

そこで猟をするなら、礼儀として挨拶くらいする必要があると思いますし、繋がりは大事にするべきです。

そんなわけで個人的には、鳥撃ち以外は単独猟は非常に危険で、やめたほうがいいと思うのです。

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ワナ猟に関しても、言わせてください!

単独でワナ猟をする人もたまにいます。

ワナ猟は免許も簡単にとれて、ハードルが低く始めやすい狩猟です。 

ワナも仕掛けるのは簡単。

で・す・が!

獣がとれて、一人で運べなかったら?

獣に襲われて怪我をしたら?

ワナに猟犬がかかってしまったら?

ワナにニホンカモシカのような非狩猟獣がかかってしまったら?

単独ではやはり難しいのが現状です

もう少し具体的に書きます。

★【獣がとれて、一人で運べなかったら?】

一人で運べない大物がかかった場合(小物でも地形的に一人で運ぶのが難しい場合も)

その場で解体して必要な肉だけ取り、残りを山に放置する人もいます

残滓(動物の内臓など)は土に埋める必要があります。

が、木の根っこばかりの土を掘るのも一苦労なので、放置する人もいます

★【獣に襲われて怪我をしたら?】

襲われてケガをした場合は、説明しなくても一人では危険だってわかりますよね?

また、くくりワナにかかっている獲物は、当たり前ですが生きています

弱っているように見えても、例え小物でも子供でも死を目の前にした野性は非常に危険で怖いです。

死にものぐるいで暴れ、最悪自分の足を引きちぎり向かってきます

ワイヤーがちぎれる事もだってあるんです!

傷を負って追い詰められた野性動物ほど怖いものはないです

人間なんて簡単にはじき飛ばされます! 

トメサシをしようとして、返り討ちにあってケガをした猟師はたくさんいます

ベテラン猟師でさえ鉄砲所持者へ助けを要請するのに、新米猟師が単独猟なんて恐ろしい

★【ワナに猟犬がかかってしまったら?】

★【ワナにニホンカモシカのような非狩猟獣がかかってしまったら?】

猟犬や非狩猟鳥獣がかかった場合、逃がしてあげないといけませんよね。 

昔ばなしの鶴のようにおとなしくしてくれるとは限りません

ロープで動きを封じてワナをはずす

ロープをほどいて山に放す 

逃げてくれたらいいですが、向かってくる可能性もあります! 

殺すより遥かに難しいことです

鉄砲と違い、ワナは動物を選べません。

かかった動物はワナをかけた猟師が責任持たなければいけないのです。 

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結局、何が言いたいのかといいますと、、、

【安全狩猟が第一!】

そのためには、まず猟師になったら先輩猟師についていき、自然との付き合い方から教えてもらったほうがいいのです。

先輩猟師の知識と経験はとても役立つ事ばかり

命を扱う以上、狩猟は危ない事

向こうも命がけで向かってきます

ただでさえ危険な狩猟に、単独で新人が立ち向かわないでほしい

連絡したらかけつけてくれる仲間は必要だと思います

狩猟事故になれば、また猟師の肩身は狭くなり、ルールは厳しくなり、法改正がなされ、猟師になるのが大変になってしまいます 

それに狩猟は動物を殺す行為です。

手軽にはじめる趣味ではないし、責任も大きい。

命を奪う行為であることをしっかり認識して覚悟をもって狩猟をして欲しいです

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いろいろ長々と書いてしまいましたが、 

今日から狩猟解禁日

私は今期お休みしますが、皆さんが安全に、無事故で猟期終えられますように。